本質に立ち返り、メンバーが活躍できる場をつくる
まず、現在のお仕事内容と、部署での役割について教えてください。
法務部の中にある3つの組織、法務課、法務管理・ガバナンス室、コンプライアンス室の管理職から提起される課題に対処しているほか、M&Aで当社のグループ会社となった企業の監査役を兼務しつつ、各社の取締役会運営等の支援、海外案件、特命案件などを担当しています。
マネジメントスタイルとしては、メンバーに思い切って仕事を任せるタイプです。自分が前に出るより、メンバーが活躍できる場を作ることに軸足を置いています。課題に対して答えを全部持っていくよりも、メンバー自身が考えて動ける環境を整えることの方が、長い目で見てチームの力になると思っています。
本質に立ち返り、説明責任を果たす
これまでの歩みと、学生時代から現在まで大切にしている仕事観を教えてください。
東京大学法学部卒業後、計測制御メーカーの法務部からキャリアをスタートし、上場企業の法務部の部門長などを経て現在にいたります。主に上場企業の法務部を渡り歩いてきましたが、IPOを予定していた未上場企業の法務や、法務以外の仕事、たとえば通訳なども経験しています。
ずっと大切にしてきた仕事に関する姿勢としては、「本質に立ち返り、説明責任を果たす」ということがあります。どの仕事でもそうですが、法務においては特に、本質に立ち返ることができない、その場しのぎの仕事をしても意味がありません。
転職を考えた際、キャリアにおいて「これだけは譲れない」と設定した条件は何でしたか?
直近の前職は未上場企業でのIPO準備でしたので、転職する際にはまずは再び上場企業に戻って、M&A・海外案件などのプロジェクト案件を遂行することを条件として考えていました。次の段階として、法務部の管理職として人材育成なども進めたいと考えていました。
入社後は、1年半ほど既存の法務部の動きとは別にM&Aなどの特命案件を中心に遂行した後、法務部の部長とグループ会社を支援する部署の責任者を兼務しました。
数ある選択肢の中で、ケイアイを選んだ理由を教えてください。
「すべての人に持ち家を」というビジョン、圧倒的な成長力、そして海外進出を進めていることに惹かれて当社を選びました。私にとっては、事業の社会的意義を強く感じられることが法務の仕事をしていく上で重要でした。
また、圧倒的な成長をM&Aや海外進出によって進めることで、法務としての高い専門性が求められるという意味でも、事業の成長プロセスに関与できるという意味でも、大きなやりがいを感じることができると考えました。
想像を上回るスピードと、専門性が経営を動かす瞬間

入社後、ケイアイのスピード感や仕事の進め方をどう感じていますか?
前職までに創業社長が経営する上場企業で3社働いたことがありましたが、当社のスピードは想像をはるかに上回りました。やるべきことを明快に示し、徹底的に実行することで結果を出し続ける企業文化がとても好きです。組織としてのエネルギーのレベルも全体的にとても高いと感じます。
事業のスピードが速いからこそ、法務に求められる意思決定も速い。法務に関する経営上の課題を解決する際には、課題の核心をとらえること、そして解決策を策定する場合に必要不可欠な事項に限定して策定することが最も重要です。必要不可欠な事項に焦点を絞りつつ、絶対に漏らしてはならない事項は確実に押さえる。この見極めが日々求められています。
法務の範囲を超える業務も少なからずあり、業務範囲が多岐にわたる中で、厳しく優先順位をつけて対応していくこと、また初期情報が少ない中で超短納期での解決が必要な案件では即断してすぐにプロセスを動かし始めることも必要です。少ない情報の中で仮説を立てて即断し、課題を解決していく。この力については、日々成長していると感じます。
ご自身の専門知識が、経営や事業を力強く前進させる『決定打』になったと感じる瞬間はありますか?
クリアすべき課題が多いM&A案件の課題を整理してクリアでき、結果に結びつけられたときなどには、専門知識を活用して経営課題をクリアし、経営を推進できたと感じます。
異分野のスペシャリストや、現場の熱い社員たちと協働する中で得られる刺激はありますか?
たとえば海外案件においては、当社の海外駐在メンバーだけでなく、現地の事業パートナー、金融機関、弁護士などの多くの関係者とのやり取りを経て、プロジェクトに関する契約を締結しプロジェクトが進んでいきます。
専門性を持った多くの関係者と協働すること自体が大きな刺激ですが、海外案件では契約交渉も論点も交渉回数も多く難度も高くなり、法制度が異なるため問題点の理解、解決に必要となる力も桁違いになります。このようなプロセスを、ひとつひとつ課題をクリアしながら進めていくことはとてもエキサイティングな経験です。
また、株主総会の準備なども社内外のスペシャリストが結集し、各自のアウトプットを持ち寄りつつ相互に提案し合って進めていくので、刺激が多い経験です。
ある1日のスケジュール
業務開始・メール確認
1日の全体像を把握してから動き出す。
朝礼
部署全体で方向性を共有し、スタート。
メンバーへの案件のフィードバック
担当案件の進捗を確認し、適切なフィードバックを行う。
グループ会社 取締役会
監査役として経営の意思決定に関与。
グループ会社 経営会議
グループ全体の経営課題を把握し、支援策を検討。
ランチ
リフレッシュして午後に備える。
管掌役員との相談
経営レベルの法務課題について議論し、方向性を決める。
担当案件に関する関係者との打合せ
M&Aや海外案件など、複雑な案件を関係者と詰めていく。
グループ会社との定例連絡会
社の状況を定期的に把握し、課題を早期発見。
1on1
メンバーと1対1で対話し、成長をサポート。
夕礼
1日の結果を振り返り、翌日に繋げる。
担当案件の対応
集中して案件対応を進める。
業務終了
1日を締めくくり、リフレッシュの時間へ。
(忙しい時期は残業する日もあります。)
1日の中で、最も「思考を深める」ために大切にしている時間は?
対応すべき案件が多いため思考を深める時間を毎日とることができるわけではありませんが、複雑な事実関係や法令の適用関係などを整理する必要がある場合は、オフィスで集中して作業する時間を確保し、整理・分析に集中します。
一方で、部署の運営方針などアイディアを練るときは、出張のための移動時間などに良いアイディアが生まれることが多いので、そのような時間を活用してアイディアを生み出すようにしています。
退社後の時間の使い方が、翌日の仕事の「質」にどう影響していますか?
退社後はできる限り、オフィスから2〜3駅歩くようにしています。疲れをリセットして頭の中を整理するために、ウォーキングがとても有効だと感じます。また、限られた時間でも印刷された活字を読むことがリフレッシュにつながるので、2〜3ページでも読書をするようにしています。
手帳に一日を記録して振り返ることも有効なので、何かひとつでも記録をするよう心がけています。これらが翌日のパフォーマンスにつながります。
20年のキャリアで最も複雑な案件が、限界を超えさせた

ケイアイ入社後、ご自身の専門性が「会社を大きく動かした」と感じた最大の出来事は?
その意味では、国内のあるM&A案件が最大の出来事でした。この案件は、取引を可能にするための前提として取引スキームを構築した上で、本取引の前に多くの取引を実行する必要があり、またデューデリジェンスにおいて調査すべき対象範囲も広い案件でした。
私の20年のキャリアの中で担当した案件の中でも、国内案件としては最も複雑な案件でしたので、幅広い範囲の専門性を活用することが求められました。
その際、どのような困難があり、それをどう論理や専門知識で乗り越えましたか?
本取引についても事前取引についても、考案していたスキームが法的な要件を充足するようにするためにどう調整していけばよいかという要件の正確な把握と、その要件に基づいたスキームの実装が大きなポイントのひとつでした。要件については自らリサーチを行いつつ、最適な提案をしていただける専門家を選定し、要件の把握と実装を行いました。
また、デューデリジェンスの対象範囲が広かったことから、対象会社からの確実な資料提出と、法務・財務・労務の各アドバイザーの円滑な連携を図りました。
その経験を経て、仕事に対する視座はどう変化しましたか?
国内M&A案件に関する専門知識を幅広く活用したことで、改めて専門知識をアップデートし「常に使えるようにしておく」ことの重要性を再認識しました。もちろん細かなことは都度調べればよいのですが、専門知識を自分の中に有機的に吸収して使える状態にしておかないと、高いプレッシャーのもとで猛スピードで案件を進めなければならないときには戦えない、ということを思い知らされた案件でした。
また当時はM&A対応の実務チームがない状況だったため、自分のキャパシティをはるかに上回ると思われるタスクに無我夢中で特命案件担当として3ヶ月間取り組み続けましたが、自分が思う自分の限界よりもずっと高いところを超えていけるということも改めて認識しました。
プロアクティブな法務部へ、そして次世代へ

今後、どのような役割を果たしていきたいですか?
法務部は、いままでは目下の課題に対処することに全力で取り組んできたという側面が強く、それはそれで引き続き必要かつ大切なことではありますが、住宅供給数日本一と売上高1兆円の達成に向けて、法務部から全社に対してリーチアウトしていくことをどんどん増やしていきたいと考えています。
現場に課題があるとき、ありそうなときには、相談が来る前に察知して解決策を持っていくような、プロアクティブな法務部になっていきます。
高度な専門性を持ち、さらなる挑戦を求める方々へ、ケイアイの面白さを伝えるなら?
当社の面白さは、何よりも、チャンスがいくらでもあることです。これは圧倒的な成長を遂げているからこそ生まれてくることです。やり遂げる行動力がある人には、経験の有無にかかわらず、活躍の舞台があります。経験が短いからといってチャレンジングな仕事がアサインされないということは全くありません。
私自身もメンバーの活躍の舞台をつくることを短期的にも中長期的にも最重要事項として、日々の業務にあたっています。
最後に、未来の仲間へメッセージをお願いします。
当社においては、経験が足りないことは何ら問題にはなりません。どんな経歴をお持ちであれ、圧倒的な成長を遂げている当社で成長する行動力のある方と一緒に働けることを楽しみにしています。